こんにちは、神主のgofumiです。
さて、今回は私が体験した修行についてお話ししていきます!
まず、みなさんは神主はどうやったらなれるのかご存知ですか?
神主になるには、まず資格が必要です。
資格は國學院大學や皇學館大学で取る方法が一般的です。
私は國學院大學の、“神道学専攻科”と宮司の資格を得られるコースで資格を得ました♫
四年制の他大学を卒業した人のみ1年間のコースを選ぶことができます!
私は30人ほどの同級生たちと1年間一緒に学んだのですが、
どんな人たちが同級生にいたかを紹介します(笑)
⑴脱サラして実家の神社を継ぐために入学した元広告マン(34歳)
⑵バンドマンとして活動していたけど、30歳目前にして夢から目覚めた元バンドマン(27歳)
⑶名前を聞いたら誰でも知っている神社の御曹司(23歳)
⑷東大卒で、元研究者の川崎フロンターレサポーター(50歳)
⑸旅先のロサンゼルスで殺されかけた元バックパッカー(23歳)←これ私やん!(笑)
などなど、バラエティに富んだメンバーで1年間修行をしました。
1年間何をするかというと、大きく分けて2つ。
1つめは、教室で座って普通に講義を受けます。
古事記をはじめとする日本の神話や、文学など、日本人として身につけておきたい知識を中心に勉強します♫
2つめは、神主としての“祭式作法”です。
例えば、お祓いの時にお辞儀は60度の角度でするよーとか、動き出すときは神様から遠い足からだよーとか、祝詞はこうやって神様に読み上げるんだよー、などです。
神主としての動き方ってことですね♫
ちなみに入学する際に入学試験があったのですが、普通にペーパーテストをやって、面接をやりました!
ペーパーテストは、たしか神社のことを問われていたはずです。
でも全くわからなくて…(笑)
だって、専門的なことばっかりで、テストを受けながら私はこう思いました。
「このテストの解答を、これから1年間かけて学ぶんじゃないのかい…?!」
でもまぁみんな出来ないだろうなーと思ってたので、気楽に解答しました(笑)
ペーパーテストの次は面接でした。
面接ではこう聞かれました。
面接官「あなたが神主を目指す理由を教えてください。」
私「…はい、それは実家を継がなければ行けないからです。
…本当はバックパッカーとして世界中を旅して、よくわからない日本料理屋とかでバイトしながらも、わずかなお金でたくましく生きていきたかったです!(涙)」
と、本音で解答したい気持ちを抑えつつ…こう言いました(笑)
「神社を通して過疎化している地元を活性化させたいです。」
大学時代、観光学を専攻していたので、スッとこんな言葉が出てきました!
…ちなみにこれも本心ですよ!(笑)
面接の感じがすごく手応えがあって、絶対受かったな、と思いました“(笑)
そして結果は…
なんとトップ通過(笑)ミラクルです。
…無事入学が決まり、数ヶ月後。
入学してすぐに、京都の石清水八幡宮で泊まり込みの実習がありました。
石清水八幡宮はご存知ですか?
京都にあるとても格式の高い神社でして、
日本三大八幡宮のうちのひとつに数えられているんですよ!
その実習のはじめに、石清水八幡宮において実習生全員で参拝しました。
その時にトップで入学した私は、実習生を代表してご神前まで進んで参拝しました!
…てへへへ。(照)
それはさておき、この実習では毎朝“朝拝”をするんですよ。
毎朝神様の前で“大祓詞(おおはらえことば”というお祓いの言葉を神様に読み上げるんです。
その“大祓詞”って、1回読むのに【5分】かかるんですよ。
で、それを10回とか連続して読むんです!
朝拝のときはずっと社殿の中で正座をしているのですが、脚が痛くて痛くてしょうがないわけですよ。
20分くらいなら大丈夫なのですが、30分を過ぎた頃には脚が痺れて感覚がなくなり、なんならお尻まで痺れてます(笑)
でも正座をくずすと横に立ってる先生に怒られるので、みんなプルプルしつつも頑張るわけです(笑)
ちょっとだけお尻を浮かせて痺れを軽減されたりして、みんな必死です!
完全に産まれたての子鹿のようになります!(笑)
この実習はたしか3泊4日くらいだったと思うのですが、毎朝この朝拝やるんですよ!
毎日正座していて慣れてる人ならいいですけど、正座なんて人生で何回かしかしていない私みたいな現代っ子は、そりゃあもう大変!
同級生たちも同様で、膝とか痛過ぎて腫れ上がってる人とかもいるわけです。
毎日連続して正座してるので、ダメージも蓄積されるわけです(笑)
正座って本当に過酷です(笑)
1時間近くかかる朝拝が終わったときには、脚が痺れているので、痺れが引くまで立てませんでした。
「痺れが引くまで立たないように!」
「痺れたまま立って、転んで足を骨折した人がいます!」
え…?骨折?
先生から飛び出したエピソードが衝撃過ぎでした。骨折って!!
痺れが引くまでは腕立て伏せみたいな体勢でみんなプルプルしつつ、痺れが引くのを待ちました(笑)
敗れ去ったボクサーみたいな絵面を想像してください(笑)
なんとか痺れが引いた人から立ち上がります。
「膝の関節とかなんかヤバイことになってる気がする(笑)」
そんなことを思いながらも頑張りました。
未だに正座はあまり得意ではありません。
夏になると、また違う神社に泊まり込みの実習に行きました。
その時の話をします(笑)
“出羽三山神社”という、山形県鶴岡市にある神社に実習生全員で行ったのです。
出羽三山とは羽黒山・月山・湯殿山を指すのです。
古くから「山岳信仰」の場として人々に愛されてきました。
3つの山に、それぞれ神社があります!
…要は修行するのにもってこいの神社で、山の上にあるんですよ!
神社なのですが、仏教の面影も残す歴史と格式のある神社です。
現在も出羽三山で修行される修験者の方がたくさんいます!
読者のみなさんも、修行したくなったら申し込めば修行出来ますよ!
さて、神社って、普通社殿があるじゃないですか?
でも、“湯殿山神社”って巨石に温泉が流れてて、社殿がないんですよ!
なななんと、巨石や温泉自体に神様が宿ってるので、社殿がないんです!
巨石の前に鳥居があって、裸足でその温泉に触れることも出来ます。
古から、温泉って日本人の信仰の対象になってきたんです。
神様が宿っている“ご神体”ってどこの神社にもあるんですが、鏡だったりすることが多いのですが、神社によって色々です。
巨石とか滝とかがご神体な神社って、かなり珍しいです♫
この出羽三山神社は、それぞれの山に神社があるのですが、実習の中でツラかったことがいくつかあります。
まず、食事が質素!
ご飯と味噌汁と、たくわん2切れとかです。
しかも、毎日同じ割り箸を使う謎のルールがありました(笑)
使ったら洗ってまた使用するのですが、あろうことか初日に箸が折れちゃった同級生がいまきた!
研修中ずっと短いまま使っている同級生はかなり可哀想でした(笑)
あと、“月山神社”って、8合目から3時間くらい山を登った頂上にある神社なので、参拝するのも超大変でした!
「なんで神主になりたいのにガチの登山せなあかんねん!」
そう心の中で思いましたが、私は長いものには巻かれるタイプなので、愚痴1つこぼさず頑張りました(笑)
この実習はたしか3泊4日くらいだったと思うのですが、フンドシとハチマキをつけて滝に打たれたりもしました。
滝って、すんごく冷たいんですよ。
こんなに冷たい水ってあるのか?と思いました(笑)
そして水圧がすごくて、頭に滝が当たると脳しんとうを起こして気絶するので、首の付け根あたりに当てます。
私は誤って頭に当ててしまい、気絶一歩手前までいきました…。
そして、髪の毛の毛根が多分相当ダメージを受けたと思います(笑)
恐らく滝行で若干禿げたと思います…。
…恐すぎですよね(笑)
足場もヌルヌルなので、万が一ツルツルっと足を踏み外したら、あの世行きです(笑)
滝行をやると、かなり心身ともにスッキリして、“罪穢れ”が落ちて気力が湧いてくるような感覚がありました!
人生に悩んでいる方、開運したい方、リセットしてこれから頑張りたい方は滝行をはじめ、この出羽三山の修行をしてみるのを強くオススメします♫
他にも修行に関してはたくさんエピソードはありますので、またちょっとずつ紹介していきたいと思います♫
それではまた次回ッ!
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