神主ゴーフミの爆笑雑記ブログ

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大嘗祭ってナニ?大嘗祭って何するの?新嘗祭と関係があるの?

こんにちは、神主のgofumiです。

さて、今回は大嘗祭(だいじょうさい)についての説明します♪

《もくじ》

◇大嘗祭(だいじょうさい)ってなに?

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【↑悠紀殿供せんの儀(平成2年)】

 

令和元年11月14日から15日にかけて、

大嘗祭(だいじょうさい)が行われます。

 

大嘗祭(だいじょうさい)とは、

天皇陛下の御一代に1度行われる儀式です。

 

天皇陛下の位につく上で、不可欠な儀式であり、数ある祭祀(さいし)の中でも最高の重儀とされています。

 

具体的には、天皇陛下が即位して初めて行われる新嘗祭(にいなめさい)のことなのです。

 

それでは次に、新嘗祭とはなにか説明します♪

 

◇新嘗祭(にいなめさい)ってなに?

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新嘗祭とは、毎年11月23日に行われる「宮中祭祀(きゅうちゅうさいし)」です。

 

“宮中祭祀”とは、天皇陛下が、国家と国民の安寧と繁栄を祈ることを目的に行う祭祀(感謝や祈りのために神仏および祖先をまつること)のことです。

 

新嘗祭では、天皇陛下が、その年に収穫された新穀を、御祖先である天照大御神(あまてらすおおみかみ)をはじめ、神々にお供えして感謝を捧げます。

 

それでは次に「大嘗祭」はどこで行うのか説明します♪

 

◇大嘗祭は「大嘗宮(だいじょうきゅう)」で行われる

 

大嘗祭は、大嘗祭のためだけに特別に皇居に造営された「大嘗宮(だいじょうきゅう)」において行われます。

 

大嘗宮の中でも、特に「悠紀殿(ゆきでん)」「主基殿(すきでん)」を中心に行われるのです。

 

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大嘗宮は古代の工法そのままの簡素な建物で、陛下はそこで古くから伝わる順序で祭祀を執り行われます。

 

なお、大嘗祭では、全国を代表した“斎田(さいでん)という田んぼから採れた米をお供えします。

 

◇大嘗宮の儀(悠紀殿の儀、主基殿の儀)について

 

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大嘗宮の悠紀殿(ゆきでん)主基殿(すきでん)において、令和元年11月14日の夕方から深夜にかけて、祭祀(≒儀式)が行われます。

 

天皇陛下はまず御身を清められると、純白の御祭服をお召しになり、祭祀に臨まれます。

 

そして悠紀殿・主基殿にお入りになられると、米をはじめ様々な神様へのお供え物を供えて、

御告文(おつげぶみ)を奏された後、ご自身もそのお供えものをお召し上がりになります。

 

◇斎田点定の儀(さいでんてんていのぎ)について

大嘗祭を迎えるために、神々に新穀をお供えするためにの神聖な田である「斎田(さいでん)」が定められます。

 

「斎田」は全国から選ばれた二ヶ所が設けられ、それぞれ「悠紀田(ゆきでん」「主基田(すきでん)」と呼ばれます。

 

「斎田点定の儀」では、宮中において、亀甲を焼き、その焼け方によって神意を伺う「亀卜(きぼく)」という5世紀頃より続く占いが行われます。

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【↑斎田を選ぶ「亀卜(きぼく)」】

 

この「亀卜」の占いにより、全国から「悠紀田」「主基田」を設けるべき都道府県(悠紀地方、主基地方)が決められます。

 

ちなみに「悠紀田」は東日本、「主基田」は西日本から決められるのが原則です。

 

その後、両地方の中からそれぞれ斎田が選ばれます。

 

ちなみに今回の大嘗祭の斎田は、「栃木県」「京都府」が選ばれました。

 

斎田の所有者は「太田主(おおたぬし)」と呼ばれ、全国の代表として稲の育成、収穫、献納などの重要な役割を担います。

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【↑斎田点定の儀(平成2年)】

 

次に、選ばれた田からどのように収穫し、大嘗祭でお供えされるかについてお伝えします♪

◇斎田抜穂(さいでんぬきぼ)の儀

秋になり、悠紀、主基の両斎田の稲穂が稔ると、「斎田抜穂の儀」が行われます。

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【↑斎田抜穂の儀(平成2年)】

 

「斎田抜穂の儀」は、天皇陛下がご自身でご先祖である「天照大御神」にお供えする米を収穫するための大切な儀式です。

 

儀式に先立ち、斎田のある地元では「斎田斎場地鎮祭の儀」が行われ、斎場の施設が準備されます。

 

そして、斎田の前日には斎田近くの清らかな水辺において「抜穂前一日大祓」が行われます。

 

当日、斎場では天皇陛下より遣わされた「抜穂使(ぬいぼし)」が祝詞を奏上した後、太田主らが伝統に従い「抜穂行事」を奉仕します。

 

この儀式の後、稲刈りを行い、精選されたものを脱穀し、大嘗祭のお供えとして献納されるのです。

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【↑主基斎田抜穂前一日大祓(平成2年)】

 

◇大嘗祭の後には、大饗の儀(だいきょうのぎ)

お祭りの最後には、祝宴(直会{なおらい})があります。

 

大嘗祭の翌日から2日間行われ、国民の代表が参列します♪

 

この時、大嘗祭でお供えされた食べ物の“おさがり”が国民の代表に分けられます。

 

そして、天皇陛下と国民とがともに大嘗祭のお供えのおさがりを戴きます。

 

参列者は、みんなで古来の伝統行事を楽しみながら天皇陛下のご即位を盛大にお祝い申し上げます。

 

◇最後に、即位礼および大嘗祭後神宮に親閲(しんえつ)の儀

 

即位礼および大嘗祭を終えられた天皇陛下は、皇后殿下とともに伊勢の神宮にて天照大御神にその旨をご奉告されます。

 

伊勢神宮の後には初代神武天皇。そして近縁の天皇がお静まりにらなる御陵にもご参拝され、御大礼を無事終えられたことをご奉告されます。

◇神代から続く米作り

日本人の主食は米ですが、わが国の米作り(稲作)の歴史は古く、わが国の稲作のことは神話にもその起源が記されています。

 

天照大御神は、お孫さんである、瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に、人々の食の糧となる神聖な田の稲穂を、授けられました。

 

大嘗祭を通じて、神代からの米作りの歴史が現代まで続いていることがわかりますね♪

◇まとめ

いかがでしたか?

 

「大嘗祭」は天皇陛下が位につく、一代に一度のとても大切な儀式です♪

 

天皇陛下が即位されて、初めて行われる「新嘗祭」が「大嘗祭」なのです!

 

神武天皇から数え、めでたく126代目の天皇陛下が即位されるという素晴らしい令和元年!!

 

神社天皇が即位してから数えて、令和元年は「2679年目」です。

 

日本が、世界でいちばん歴史が長い国なのはご存知ですか?

 

126代目の天皇陛下のご即位、とても嬉しいことですね!

この素晴らしい儀式を、私たち国民一丸となってお祝いしましょう(^^)